第21回優勝こくばバドレックス&マホイップ

第21回MTリーグ画竜点睛杯分析

優勝 こくばバドレックスマホイップ タカギ選手(シニア)
デッキコード【VVFkFF-vNGyN2-bFdkVV】

準優勝 三神ザシアンジュラルドン アキラ選手(ジュニア)
デッキコード【PLiLgQ-SQdrZh-iNgQn9】


※1年後に優勝デッキリストがなぜ勝ったか、
なぜあるカードが採用されているか等の
当時の環境を振り返ることができるように記録しまとめたのものです。

MTリーグでは次回大会開催は未定ですが開催の際には
「環境アナリスト」の専門スタッフを募集します。
もしやってみたい方、興味がある方はKZまでDMをお待ちしています。

twitter@KayZetto
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・ポケカ環境分析が好き
・環境分析を言語化する練習をしたい
・大会環境を外から捉えてみたい
・20歳以上
・KZと面識がある

◆開催の背景【開催日2021年7月11日(日)】

前弾のイーブイヒーローズでさらに加速したポケカブームが続く中7/9(金)に蒼空ストリームと摩天パーフェクトが発売された。店では箱購入制限や購入抽選が設けられ、箱買いもままならないという異常事態の中、発売日の翌々日での開催となった。またcovid-19による3回目の緊急事態宣言により6月から延長されたポケモンジャパンチャンピオンシップスが翌週に控えていた。

◆予選環境

参加者は93名。予選のデッキシェア分布は下記の通り。
なお翌週のPJCSに向けて予選はBO3形式で行った。

データ作成 ピロシキさん(@team_stroganoff
データ集計 にこまさん(@25nikoma25)ヨシさん(@yokohama2510_

※デッキリストは今回集めていないため
使用分布デッキは運営による手作業集計で正確ではなく
おおよその傾向を把握するためのものですのでご了承ください。

連撃ウーラオスが突出して使用率は多いものの、決勝トーナメントに進出しているのは6%と突出して低いのが明らかだ。新弾で登場した「ヨガループ」を持つチャーレムVを採用しやすく可能性を試す意味合いが強かったかもしれない。

一方悪パーフェクションと黒馬バドレックスは3名づつ決勝トーナメントへ進出している。上記連撃ウーラオスに対して弱点をつける“超タイプのポケモン”がいることが大きいと考えられる。黒馬バドレックスには第3回竜王戦あたりからマホイップVmaxを採用するデッキが増えた。マホイップVmaxは弱点を補完でき、序盤のエネルギー供給や一撃で高HPを倒すスペックを持つ。ムゲンダイナの使用率が93人中4名と以前より数を減らしている点はこの環境で勝ち抜くのは難しいという参加者の判断か。

※余談ではあるが、緊急事態宣言等の影響によりリアルのイベントが中々開催されないことでプレイスピードが落ちてきているという感想が多く聞かれた。予選のラウンドを重ねていくことで徐々にプレイヤーは適応してきたが、本番や世界大会で勝ち抜く事を目標にしているプレイヤーは早めのリハビリをしたほうが良いと感じた。

◆決勝トーナメント

優勝はこくばバドレックス+マホイップ+ゲンガー&ミミッキュのデッキ。直近のシティリーグでのリストに増えてきた「頂への雪道」を採用しているタイプだ。決勝戦では後攻1ターン目に頂きへの雪道を貼り、こくばバドレックスがシャドーミストを打つ事で、三神ジュラルドンの序盤の展開を完全に止めた。さらに中盤でもゲンガー&ミミッキュGXのホラーハウスGXで1ターン相手を止め、ダイガイストのダメージを上げ盤面を整えていった。またマホイップVも進化すると3枚サイドがとられるので終盤のサイドレースを意識し、必要なタイミングでV進化して試合を決めた。

2021PJCS環境&MT環境の感想をB3氏に頂きました。

超タイプ採用のデッキが多かった印象があります。そのため、連撃ウーラオスは厳しいゲームにあたりやすくなったと考えています。さらにBO3というルールにて、先攻後攻を必ず1回ずつやることになり、1ゲーム目で先攻を取れないと2ゲーム取ることが難しかったと思われます。

黒馬バドレックスが勝ち残ったのも相性もありますが、場にポケモンを置き、エネルギーを付けるという当たり前の行動を安定してすることができます。ゲンガー&ミミッキュGXを採用して、ホラーハウスGXで後攻を先攻にも変えることもできるため、BO3での強みが増しました。

特性頼りなデッキが多いですが、無人発電所や頂への雪道の採用デッキも少なかったもの要因の一つです。裏工作のジメレオン、インテレオンをエンジンとしたデッキが多くなり、スタジアムでは止まらなくなりました。それらの採用デッキが減ったことも踏まえて、黒馬バドレックスや悪パーフェクションが残った理由の一つではあると考えます。